きゃべつのはっぱ

日々の出来事や考え事の記録

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寝酒を飲みながら

私はウイスキーが一番好きだ。

 

二十歳になった直後、まず飲めるようになろうと思ったのがウイスキーだった。

 

何よりも見た目がかっこいい。ロックグラスにちまっと入っているのをなめるように飲む。粋じゃないか。ビールやサワーは飲めて当然、時代はウイスキーでしょ。

そうやっていきがっていた。

 

最初に飲んだウイスキーがなんだったのかは覚えていない。しかしそんなに飲みなれていない頃に飲んだジョニーウォーカーレッドラベルは忘れられない。

 

香りがとんでもなく強烈に感じて、グラス二杯ほどでやめた覚えがある。そしてちゃんと二日酔いになった。

自分から進んで「ウイスキーが飲みたい」と言っておきながら大して飲めなかったのが恥ずかしくて、「そんなにがばがば飲むもんじゃない」みたいなこと言って取り繕っていた。一緒に飲んでいた友人も飲めなかったため、何とかなったと思っている。

 

次の日は朝早くの飛行機で出かける予定で、最悪のコンディションだった。

最低限の仮眠をとった後乗り込んだ飛行機は何とかなったのだが、市街地まで行くバスの中が地獄だった。

のどの奥底から永遠にウイスキーの香りが上がってくる。頭はガンガン痛む。今にも吐きそうになりながらなんとかバスを耐え抜いた。

 

その経験があったおかげか、どんなウイスキーでも飲めるようになった。

バーボンは除いて。

バーボンだけは甘さが強くてどうしても飲めない。ジャックダニエルで苦手意識がついてしまった。

いまだに克服できていない。

 

その後ワインや焼酎にも手を出したが、どちらも攻略できていない。

どちらも飲んだら少量でしっかり酔っぱらうので、手軽に退散したい飲み会ではよく飲んでいる。

これらも二日酔いのままえずきながら飛行機に乗ったりすれば飲めるようになるのだろうか。

もうそんな無茶はできない気がする。

 

そういえば数年前に飲んだニッカフロムザバレルがとてもおいしく、また飲みたいと思って探しているのだがなかなか見つからない。

人気があるのかネットでは定価の二倍程度で取引されている。

 

度数は51度で一般的なウイスキーよりも少し強い。ボトルが特徴的で、直方体のような形状をしている。そのせいでとても注ぎ辛いが、シャープなデザインでかっこいい。

豊かな香りと甘い味わいで、買ったときはすぐに飲み終え二本目を買った。

 

前回買ったときはスーパーで普通に陳列されていたのに、地域のスーパーすべて回っても見つからない。

見つからないとなると、なんだかとてつもなくおいしいお酒だったかのように思えてくる。

ああ、どこにあるのかなぁ……

 

しょうがないから今日はニッカセッションを飲もう。